リンツ・チョコレートの「テイスティング・セミナー」に参加した。
30〜40代女性に人気のあるセミナーで、チョコレートに関する講義とティスティングが、2時間のなかに組み込まれている。
その内容というのは、@リンツの歴史(設立の経緯から製造上の特長、商品構成まで)、Aリンツ・チョコレートの製造工程、B原材料(カカオの生産地から買い付け、品種の特長)、Cテイスティング方法、前半のここまでが講義で、後半にDテイスティング(リンツの8種類のチョコレートをテイスティング)、Eデザート風チョコレートの試食とQ&Aという構成。
後半では、原料のテイスティングで甘み、苦み、ミルク感、口どけを体験することができ、製品のテイスティングで、配合による味の違いや、自分の好みのチョコレートを知る、ことができる。
セミナーの始まりでは、セミナー中に写真を撮ることが自由(参加者のプライバシーを侵害しない範囲を守る)、またブログやSNSへの投稿も歓迎との説明がある。
つまり、リンツでは、自社のセミナー情報を全てオープンして、参加者がセミナーで得た知識や体験を自らの言葉で発信し、SNSによって拡散することを望んでいる。
いま<商品の魅力>を考えると、狭義の商品力ではまったく足りず、商品と私(ユーザー)が共有する時間や出来事を積極的に増やしていくことが必要になっている。
リンツのテイスティングセミナーは、コアなファンを<チョコレートと私のよい経験>へと導き、その経験を私(ユーザー)に発信させていく、UX(ユーザーエクスペリエンス)に適う取り組みだと思う。
左がカカオケーキ、
中央がカカオケーキを乾燥してふるいにかけたカカオパウダー。
右(黄色)がカカオバター、これが口どけを決める。
中央がカカオケーキを乾燥してふるいにかけたカカオパウダー。
右(黄色)がカカオバター、これが口どけを決める。
ラベル:UX