2012年08月24日

選択的注意

かつて、赤ちゃんを抱いていた頃の私は、街中が赤ちゃんでいっぱいのように見えた。
これは面白い経験で、統計上の数字とは全く関係のない、けれど自分では「実感」と感じる不思議な感覚だった。
しかし考えてみると、いつも世界は関心事でフォーカスされているのだ!

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賑やかな夏の砂浜で聞こえるさまざまな音、歓声も音楽もアナウンスも波音も子供の声も混じる、その中で自分の名前が呼ばれたら・・聞き取りにくそうでも、けっこう聞き取れるのが自分の名前・・これは自分の名前という関心事に、選択的注意が働くから、と考えられる。

さまざまな情報が混ざり合う環境で、個人にとって重要な情報を選択して注意を向ける認知機能を、心理学用語で「選択的注意」という。
砂浜の例は、カクテルパーティー効果と言われる聴覚によるものだが、視覚でも同じようなことが起きる。たとえば、同じ環境にいても、考古学が好きなR君は化石や黒曜石などを見つけるのが上手で、昆虫が好きなK君はカブトムシを見つけるのが上手、というように。

このこと、関心事に関わる情報はいくらでも入ってくるように思えるのに、関心領域を少し外れると入ってこない、ということを意識できているか、意識できていないかの差は大きいように思える。
選択的注意が働くということは、選択的注意の外が生まれるということで、盲点やミスが起きやすい、ことに繋がる。多様な気配りが必要なときは、選択的注意の外もしっかり意識していこう。


ラベル:人間観察 五感
posted by ラパンアジルblog at 15:41 | TrackBack(0) | 視点 | 更新情報をチェックする

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