2013年04月05日

調査の対象者

定性調査はひとりの対象者を詳しくみていく手法のため対象者の人数は多くない。
いま行っているラパンアジルのグループインタビューでは1案件で2グループのことが多く、グルイン2グループで12人前後の対象者となる。また、ユーザー調査(作り手側の意図がユーザーにどのように伝わり、どう使われ、どう評価されるかを計る)では1案件6人前後となることが多い。
対象者人数の少ない調査では、誰を対象とするかが重要になるが、そのとき対象者を何と呼んでいるか?・・呼び方にも調査の違いがみえている。

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「消費者」
消費する人=商品・サービスを購入し、消費する人。
メーカーや販売者視点で購入者の消費行動を見るマーケティング手法が、主としてアメリカから導入され、使われるようになった。大量生産・大量販売・大量消費型の市場(マス・マーケティング)に対応する。
「紙製品の大幅な値上げに消費者が反対する」という表現はなじみがある。
「消費動向調査」のように大量の回答を世帯別・属性別などに分けて集計する調査では「消費者」と呼ぶことが多い。

「生活者」
生活する人=生活のなかで、商品・サービスを購入し、使う人。
モノを消費するという見方に止まらず、生活全体をみてその人の価値観や意識を知り、その上で消費を見ようとするときに使われる呼び方。
「アラフォー主婦のライフスタイル調査」のようにライフスタイルから見ていこうとする調査では「生活者」と呼ぶことが多い。

「ユーザー」(ユーザ)
使う人=商品・サービスを使う人。
設計者に対してユーザーというとき、利用するのみで開発には携らない人という意味を持ったり、ユーザー登録のようにある権限を持って使う人を指すこともある。
「リアルユーザーテスト」のように実際に使う人に、製品を使ってもらい、その様子をつぶさに観察して、製品の持つ欠陥や問題点を探る調査では「ユーザー」と呼ぶことが多い。

尚、消費者庁のサイトには、大文字で<消費者・生活者の利益を第一に考え、行動します>とあり、
基本理念には<消費者庁は、消費者の権利の尊重、消費者の自立の支援などの、基本理念にのっとり、生活者が主役になる社会の実現に向けて活動します>とある。ここでは消費者・生活者とダブル表記になっている。
http://www.caa.go.jp/soshiki/pdf/leaflet201205.pdf

*消費者庁は、消費者行政を統一的に監視する組織の実現を目指して、2009年(H21年)5月に関連法が成立し、同年9月1日に発足した行政機関。

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2013年03月29日

何に困っている?

駅近くの商店街に入る三叉路(Y字路が合流する地点)がつっかえる。
道幅は狭いが、普通に通行するには問題のない幅なのに、しばしばつっかえる。
それは、道に対してよくない角度で侵入した車が、対向車と行き交うことができなくなるからだ。
道と車の角度をうまく合わせられないドライバーは、つっかえたからといって、一旦、後ろへ下がって角度を直すことをしようとはしない。前へ行きたがる、そして、どうにもならないと判断すると、止まる。
そういう車と向き合った車のドライバーは、そっちの角度がおかしいと思っているので、すぐには譲ったりしない。
角度がおかしい車のほうは、そこで止まられても困る、という地点で止まってしまう。
つっかえると後ろに列ができる、するとますます後ろに下がりにくくなる。
傍から見れば、少し後ろに下がれば修正できるのにと思えても、おかしな地点で頑固に止まっている。

こういう光景を見たことがないだろうか?
こんな状況のドライバーはハンドル操作に迷い、汗をかきながらも頑固に止まっている。

何に困っているのか、わからなくなったとき・・止まっていては解決に繋がらない。こういうときこそ、コーディネーター視点の使いどきだと考える。

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ラベル:問題解決 岐路
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2013年03月25日

主体はどこか?

調査する主体はどこか?
当たり前だが、重要なこの点。
ある生活者研究の報告を聞いたときに感じた違和感の元はここにあったのだ、と気づいた。
どういう違和感を感じたか、というと、<調査の報告に覗き見的な視点や感想が含まれている>ことに居心地の悪さを感じたのだ。
普段の生活はおかしな行動だらけだと思う、それを生活者研究の目で見るときには、視点にある種の温かさがあるべきだと考えているのだが、報告では、おかしな行動への温かい配慮が見えなかった。

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この研究報告では、エスノグラフィ的な定性調査を行っているが、<生活者が使う製品の評価はしない>という立場をとっている、と説明があった。
この点で、定性調査を<製品やサービスを今できる限りにおいて良くするために行う>と位置付けている我々とは違う立場なのだと感じた。
<よいサービスを提供したい>という視点で行う調査は、より良い生活のために役立つことを目的にするが、
<製品は評価しないが、生活者を研究する>調査は、人の生活にこれまでなかった新しい動きを掴むことを目的としているのだった。

同じ手法で同じ調査を行ったとしても、調査主体の在り方の違いで、内容は異なるものになる。
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2013年03月15日

商品の良さを実現する

日々、さまざまなマーケティング努力がされている日本で、企業間の商品企画に差がないことが普通になっている。
それでも、市場に出てくる商品には差があり、販売力の高い商品と低い商品がある。
企画力に差がない場合、問題になるのは表現力。
この表現力を検証するための調査に工夫や調査力が求められる。

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ここで調査しなければならないのは、企画の表現が適正か、ということになるので、コンセプトや訴求点などの企画力に関する調査をしていても見えない部分、ユーザーに商品力が届いているかを調査しなければならない。

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2013年01月24日

迅速な調査

調査で最も好ましくないことといえば、いい加減な調査ということになる。いい加減であれば、もうそれは調査の範囲にないともいえよう。
従って、事前準備に十分な時間をかけて検討したり、十分な費用もかけるといった対応がされてきた。
いい加減にならないため、人、時間、費用に対する配慮がされてきたといえよう。

しかし今は、調査部署にも速さが求められる。
ウェブ調査が普及したため、以前と比べて格段の速さで対応できる定量調査だけでなく、グループインタビュー等の定性調査にも格別の速さが求められるようになった。
なぜ、速さが求められるのか。調査結果を生かしてプロトタイプを作り、実際に市場に投入して検証する、といった商品開発や商品の軌道修正を速く回したい、という意図がある。
さらに、調査を小さく軽く速く行うことで、調査費が安くなるメリットもある。

ラパンアジルが考える「迅速な調査」への対応
迅速な調査を行うには、@オリエンテーションの精度を上げ、調査を依頼する側(クライアント)と実施する側(調査会社)の理解を確実なものにする。A質の良い適正な調査対象者の確保を迅速に行う。B調査結果を確実に生かすため、調査実施直後の結果の検討を関係者全員で即時に行う。
この3点を確実なものにすることと考えている。

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2012年09月24日

効率良いオーダーメイド

■調査に関してラパンアジルが考える「効率良い」とは、研究・開発者(ご依頼側)の知りたいことが早く的確にわかる、という考えに立っている。
それは、
1.わかっている目的に対しての理解を間違わない。
2.わかっていない目的も視野に入れ、現状にこだわらない。
3.対象商品・サービスの使用者を間違いなく探す。
4.対象商品・サービスのリアルユーザーを探す。

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5.「観察スキル」のある観察者が観察をする。

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6.観察したことを関係者全員が共有する。
これに適うことが、効率良いオーダーメイドの研究・開発支援に適うことと考えている。


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